仮囲い(かりがこい)
── 工事現場と近隣を守る、最初の安全対策
工事に欠かせない仮設工事の一つが、「仮囲い」です。 仮囲いは、工事現場の周囲を囲い、現場と外部を区画するための仮設物であり、 工事に関わる人だけでなく、近隣の方の安全を守る重要な役割を担っています。
1. 仮囲いとは?
仮囲いとは、工事現場の周囲を囲い、現場と外部を明確に区画するための仮設物です。
単管と呼ばれる鋼製パイプや、部材を接合するクランプ、そしてパネルなどの仮設材を用いて組み立てられます。
設置の目的は、近隣の方と工事現場で働く人、両方の安全を守ることです。
仮囲いは工事期間中のみ設置され、建物が完成すれば解体されます。しかし、単に囲えば良いというものではありません。 工事の流れや敷地条件、周辺環境などを検討し、設置します。
仮囲いは、普段から近隣の方の目に触れるものとして、見た目も、安全性も欠かせない、重要な仮設物です。
2. 仮囲いは誰がつくるのか
仮囲いを実際に組み立てるのは、とび工(とび職人)の皆さんです。
一方で、仮囲いを「いつ・どこに・どんな形で」設けるかを計画するのは、元請業者の現場監督の役割です。
現場監督は、周辺環境も含めて工事全体を考えながら仮囲いを計画し、図面を作成します。その図面をもとに仮設材をリース会社へ発注し、現場に搬入された材料を使って、とび職人が組み立てを行います。
仮囲いの組立時は、まだ現場と外部の区画が完全ではありません。近隣の方に危険が及ばないよう、必要に応じて交通誘導員を配置しながら作業を行います。
また、仮囲い完成後も、解体されるまでの間は元請業者(現場監督)の管理のもと、異常がないか継続的に点検を行います。
3. 仮囲いに関わる法令とルール
工事に欠かせない仮囲いですが、実は複数の法令によってルールが定められています。
原則として、仮囲いは建築基準法により、一定規模以上の工事で設置が義務付けられています。
さらに、仮囲いに関するルールは、建築基準法だけでなく、建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編)や建設業法など、ほかの法令にも定められています。
たとえば、出入り口の掲示や扉の構造、見張り員の配置なども、仮囲いに関わるルールの一つです。
また、工事内容や地域によっては、地方自治体の条例により、より細かなルールが定められている場合もあります。
仮囲いは、「何となく囲えばいい」仮設ではありません。
工事の内容や周辺環境など、現場ごとの条件に加え、法令などの守るべきルールを踏まえて計画・設置する必要があります。



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