📖足場の種類 完全ガイド

足場の種類 完全ガイド

── 現場監督が知っておきたい足場の基本

建設現場で使われる足場には、多くの種類があります。
足場選定で重視されるのは、「安全性(手すり先行工法)」「施工効率」です。

どの足場を使用するかは、元請業者(現場監督)が現場条件や工事内容を踏まえて検討し、必要に応じて専門工事業者と協議のうえ決定します。

また、工事によっては、発注者や設計図書によって足場の種類が指定されている「指定仮設」の場合もあります。

この記事では、現場監督や職人が知っておくべき代表的な足場の種類と、それぞれの特徴・用途について整理していきます。

1. 枠組足場

【最もポピュラーな王道足場】
鋼管を門型に溶接した「建枠」を基本とし、ジャッキベース、交差筋交い(ブレス)、鋼製布板などを組み合わせて構成します。

枠組足場の例

メリット: 強度が高く、高層ビルまで対応可能。組み立てが比較的簡単。
主な用途: マンション、ビル、大規模な公共建築。
公共仕様書のポイント: 枠組足場でも、現在は「手すり先行工法」に対応した機材の使用が推奨されています。

2. くさび緊結式足場/ビケ足場

【自由度No.1の万能足場】
凹凸がついた支柱に、手すりやブラケットを「くさび」で叩き込んで固定するタイプです。

くさび緊結式足場の例

メリット: 複雑な建物の形状(凹凸)に合わせて柔軟に設置できる。ハンマー1本で組める。
主な用途: 戸建住宅、中低層建築、狭小地の現場。
補足: 以前は高層には不向きとされていましたが、現在は補強により中層階まで対応可能なタイプも増えています。

3. 単管足場

【狭い場所のスペシャリスト】
「単管パイプ」と「クランプ(固定金具)」を組み合わせて自由に組み上げる足場です。

単管足場の例

メリット: パイプの長さを自由に選べるため、枠組が入らないほど狭い隙間や、機械の周りなどに最適。
デメリット: 組み立てに時間がかかる。枠組足場に比べると、構造によって強度が低くなる場合がある。
主な用途: 補修工事、設備工事、狭小地の建物。

4. 吊り足場

【地面がない場所の救世主】
上部構造物からチェーンやワイヤーで作業床を吊り下げる足場です。

吊り足場の例

メリット: 橋梁や吹き抜けなど、下から足場を組めない場所で活躍。
主な用途: 橋の裏側、大空間の天井工事、鉄骨のボルト締め。高速道路など。
安全性: 危険性が高いため、公共仕様書でも特に厳格な安全確認が求められます。

5. 移動式足場/ローリングタワー

【移動できる便利な作業台】
枠組足場の下部にキャスターがついたタイプです。

移動式足場の例

メリット: 作業場所に合わせてゴロゴロと移動できる。
主な用途: 天井の照明交換、内装仕上げ、広いフロアの短期間作業。
注意点: 人を乗せたまま移動することは禁止されています。

6. 棚足場

【平面的に広い作業床を確保する足場】
棚足場は、平面的に広がりのある作業床を、支柱群によって支える足場です。
作業床をフラットなステージ状に設けるのが特徴です。

棚足場の例

棚足場は、枠組足場で組まれることが多いですが、現場条件によっては、くさび緊結式足場や単管足場で組まれる場合もあります。

主な用途:
建物内部での内装工事、設備工事、天井面での作業など。

注意点:
作業床の位置や幅、床材の設置状況のほか、手すりや幅木などの落下防止措置が重要となります。

補足:外部において、資材の揚重や仮置きを行うための荷受けステージとして設置される場合もあります。

7. その他(足場の代替となる設備)

建設現場では、作業内容や期間、現場条件によって、足場を組まず次のような設備が使用されることもあります。代表的なものは以下の二つです。

①ゴンドラ
建物の屋上などからワイヤーで吊り下げ、上下に昇降しながら作業を行う設備です。
外壁工事や改修工事など、足場を組むほどではない短期間の作業で使用されることがあります。

ゴンドラの例

②高所作業車
作業床を上下・前後に移動させながら作業を行う車両です。
鉄骨工事、設備工事や点検作業など、短時間で移動を伴う作業に足場を設置する代わりとして使用されることが多い。

高所作業車の例

コメント