仕事の進め方のキホン
──『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』に学ぶ時間術
「よし、今日こそ定時で帰ろう」
「締め切りまであと2週間。まだ余裕だ」
そう思っていたはずなのに、気づけば今日も残業。締め切り前日の夜、事務所に一人残り、「どうして、いつもこうなるんだ……」と頭を抱えたことはないでしょうか。
ようやく提出した仕事も、締め切り遅れや内容の不備を指摘され、「今まで何をしていたんだ!」と厳しく言われてしまう。そんな経験は、決して珍しいものではありません。
「ギリギリで焦る日々を、今度こそ変えたい」
1. なぜ、あなたの仕事は終わらないのか
この問いには、シンプルな答えがあります。「仕事にかかる時間を、甘く見積もってしまっている」のです。
特に現場の仕事は、自分一人で完結するものではありません。関係者との調整、判断待ち、急な工程変更、確認不足による手戻り、知識不足。こうした「想定外」は日常です。
それにもかかわらず、多くの人は「何も起きなかった場合」を前提にスケジュールを組んでしまう。これが、仕事が終わらず、最後に焦ってしまう大きな原因の一つです。
2. 「ロケットスタート」という考え方
この問題を解決するヒントが、中島聡氏の著書『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』にある「ロケットスタート」という考え方です。中島さんが示しているのは根性論ではありません。締め切り直前に頑張るのではなく、最初に一気に進めるという戦略です。
最初の2割の期間で、仕事の8割を終わらせる
2週間の仕事なら、最初の2〜3日で全体像を作ってしまいます。
本記事で紹介する進め方は、中島さんの考え方をヒントにしつつ、 私自身が現場で行ってきた仕事の進め方をまとめています。
3. 【実践】完成度20%から始める3ステップ
重要なのは、いきなり作り込まないことです。仕事は、次の3ステップで進めます。
ステップ①:【初日】全体構成を作る(完成度20%)
指示を受けたら、どんなに忙しくてもその日のうちに着手します。まずは全体を俯瞰し、必要な作業や資料をリストアップします。中身は空でもいいので、全体構成だけを形にしましょう。
この段階(完成度20%)で、一度上司に「完成イメージが合っているか」を確認します。ここでゴールをすり合わせるのが、最大の手戻り防止策です。
ステップ②:【中盤】ざっと作り、疑問を潰す
方向性が合っていれば、本格的に資料集めや作図を進めます。図面は手書きやラフでもOKです。荒削りでも全体像を出しながら、作業を進める中で出てきた疑問や判断に迷う点を整理し、まとめて上司に確認します。
内容の合意が取れるまでは、細部にこだわる必要はありません。この段階で実務上の「詰まり」をすべて洗い出しておきましょう。
ステップ③:【終盤】清書と見栄え調整
内容が完全に固まり、上司との合意も取れたら、最後にやっと見た目を整えます。レイアウト、色、書式の整理などは一番最後で十分です。
内容が固まる前に見栄えを整えても、修正が入ればすべて無駄になるからです。
4. 結論:仕事を終わらせる人がしていること
「締め切り直前にならないと集中できない」その考え方は、現場では非常に危険です。余裕がなくなると判断ミスや確認漏れが増え、さらに手戻りが発生します。ギリギリにやって良いことは一つもありません。
社会人である以上、締め切りを守ることは必須条件です。
- 早く形にする(まず 20% で出す)
- 早くズレに気づく(作り込む前にゴールを合わせる)
- 無理な勝負をしない(トラブル対応の時間を残す)
ロケットスタートは、自分を追い込まないための技術です。早めに可視化してリスクを減らし、最後に余裕を残す。「明日からやる」をやめて、今日のうちに形を作る。それが結果的に、自分を守り、現場を回し続ける一番現実的な方法になります。
本の中には、忙しい現場でも使いやすい視点がほかにもいくつか紹介されています。
気になった方は、ぜひ参考にしてみてください!



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